まるいたろうの友人が見たAC長野パルセイロ 2016 J3編

鹿児島戦に福岡在住の私の友人が行ってレポートをくれました。
J1もJ2も豊富な観戦暦を持つ方です。
鹿児島さんについての記述もありますが、パルセイロに対する指摘は的を得ていると思います。

6/19 鹿児島U 0−0 パルセイロ 
J3第13節鹿児島ユナイテッドvsAC長野パルセイロレポと感想



J2を「魔境」、J3を「底なし沼」と呼ぶ人々が多いが、果たしてそうだろうか。
J2経験のある鳥取や富山から見れば底なし沼かもしれない。
J2経験のない長野や盛岡など施設などの関係から強制的にぶち込まれたチームには「底なし沼」ではない。「監獄」に近い物がある。
JFLのように降格はないから下に落ちることはない。出られないのだ。
中には拘束具を付けられた状況のチームも。

J3に上がってきた鹿児島、去っていった山口にとっては「底なし沼」でも「監獄」でもない。彼らにとっては「夢の舞台」。
【Jリーグ】と呼ばれる場所にやっとで入ることが出来た喜びのほうが大きい。
一概に表現するのは難しいが、Eaglesの「Hotel California」の世界がピッタリかもしれない。
Welcome to the Hotel California, ようこそホテルカリフォルニアへ
Such a lovely place, とても素敵なところ
・・・
Plenty of room at the Hotel California, 十分な部屋を用意しております、ホテルカリフォルニアは。
十分な部屋、鹿児島にとっては夢舞台、長野にとっては監獄、鳥取は底なし沼を用意された。
そして最後に
You can check out anytime you like… but you can never leave
いつでもチェックアウトしていいですよ、でも、2度と出られないですよ。
意味不明な歌詞だろうけど、
「何かの組織(国、会社、地方自治体など)に誰もが属している以上、出て行くことは不可能」
という解釈が一般的ではなかろうか。


さて試合。
ユナはんで鹿児島の弱点を聞いていたからそこも注目していた。
鹿児島のDFラインの高さはそこまで強くない。
長野の渡辺、塩沢、荒田など空中戦自慢の選手たちが躍動した時、どうなってしまうのか。
J1経験のある天野のサイドアタックを防げるかどうか。
ロングスローというセットプレイをどう防ぐか。

鹿児島は赤尾と高野が空中戦のセカンドボールを必死に拾いに行った。
その後、すぐに永畑、五領に繋いでなんとか前に持って行った。
ここまでは見事である。
ここから先が技術の問題。

長野にはJ2、J1経験者も多く技術は明らかに上。すぐに奪われてしまう。
J3ではギャラクシー級の戦力である。
鹿児島はJ2経験者もそんなに多くない。だから人数をかけて攻める、1トップの藤本が決めてくれることを信じて。
守りも藤本以外、あっという間に自陣に引く。人数かければ怖くはない。
ボールを支配できる力のある長野はなぜ勝てないのか。
技術も戦術も上、経験だってある。
パス回しも見事だし、綺麗なサッカーをしていた、J2に上がったことを見据えて。

みんな優等生すぎる。

この戦力でJ2リーグに臨んでも、10位程度で終えられる力はある。

長野には嫌らしさ(反則とかではなく)がない。冒険する気持ちがない。
相手の嫌がることをあまりしたがらないのだ。優等生であり、馬鹿正直過ぎた。
馬鹿正直にやっても勝てると思っていただろうし、それでそれなりの結果も出ている。
鹿児島のDFは空中戦に自信がないと分かれば、バックラインから何度も縦ポンしておけばいいんだ。
つまらないかもしれないが、プリズン・ブレイクしたいならそれが手っ取り早い。
J3で門番し続けたいなら別だが。

サイドアタックだって、切り込んだ後、抜きにかからずさっさと渡辺に当てればよい。
10回位チャンス作れば1ゴールは入るはず。
下手に力量があるために1対1で抜きにかかろうとする。
切り返し、切り返しとすると鹿児島のディフェンスが舞い戻ってきて数的不利に。
空中戦などでこぼれたら簡単にミドルシュートを撃てばいい。
ディフェンスに当たって入ってもゴールはゴールだ。

冒険をせず、華麗にパスを回して崩していくサッカーでは守備に人数かけた相手から点は取れない。
メッシやC・ロナウドのようなアタッカーやジダン、ベッカム、中村俊輔のような
驚異的なパサー&フリーキッカーがいなければ無理だ。
フットボールはパスが華麗だからポイントが貰えるという採点競技ではない。
雑誌から「7」とか採点されても、試合に負けては意味が無い。

鹿児島は自らのスタイルでやれるとわかったのだろう、徐々に自信を持ってプレイしていく。
押し込まれる長野。長野は鹿児島に自信を与えてしまったのが痛かった。
自信喪失させる嫌らしさが足りなかった。
積極的にミドルシュートを撃つのも鹿児島。

J3の技術では得点にはならないが、会場をわかせる。
ひたむきにボールを追い続ける鹿児島の選手たち。
会場をどんどん引き込んでいく。
お互いの監督も「勝ち」にこだわる采配を見せ、さらにスリリングな展開になった。
首位攻防戦にふさわしい!
後半のロスタイム、鹿児島の最後のチャンス。
4600人以上が一体となる。自然に湧き上がる手拍子、思わず出るような鹿児島への声援。
あの雰囲気は本当に良かった。スタジアムでないと味わえない瞬間。
チャンスをものに出来なかったが堂々たる引き分けだった。
それなりに共にチャンスが有り、決めきれなかったことで「勝点2を失った」と考える人もいるかもしれないが、
どちらも次のゲームへ向けて足りない部分を見つけることが出来、改善できると感じれば、「2」は少ない代償かと思う。
「0」よりは遥かに良い結果である。

長野に関して方針を決めるのは強化なのか、現場なのかわからないが、現場や選手がある程度柔軟に
スタイルを切り替えるようにしていくのが望ましい、その能力があるチームだ。
しかし、監獄の居心地の良さが身についているのかもしれない、スタジアムは綺麗だし。
【糞リーグをさっさと出て行く】くらいの意気込みを見せて欲しい。
最悪「俺だけでもJ2復帰するんだ」くらいの選手が出てこないと。J3優等生で終わってしまう。

鹿児島の古参のサポーターの中には「上へ登っていくスピードが早過ぎる」と思う方がいるそうだ。
ライセンス条件が更に厳しくなったり、もたもたしているうちに
お客さんが離れていってしまったりすると、本当に上がれなくなってしまう。
さっさと行政に働きかけ、来シーズンは新たな夢舞台に行く前提のビジョンを持って欲しい。
今が本当のチャンスだ!

写真のコメント
鹿児島は1トップの藤本以外あっという間に引いてしまう。
天野が結構自由になっているので、FWを追い越すくらいの仕掛けを見せても良かったはずだ。


私の蛇足
パルセイロは攻撃の手数が欲しいですね。
キレイさにこだわらず、とにかくいかにシュートのためにゴール前に多数のパスを入れるか。
そこがJ3突破のカギだと思うのです。
何が何でもゴール前にもっていく、そういうものが欲しいのです。

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